東福寺塔頭、芬陀院庭園(ふんだいんていえん)。
通称雪舟寺庭園(せっしゅうじていえん)。

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芬陀院の南庭は室町時代に活躍した有名な水墨画家・雪舟が京都でただ一つ手がけた庭とされています。
2度の火災にあって荒廃していましたが、重森三玲さんにより復元されました。一条家墓地拡張のために失われていた鶴島を一石も補充することなく甦らせました。

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一面の苔と流れるような白砂が美しい枯山水のお庭です。
向かって左の鶴島は羽を折りたたんでいる鶴を、右の二重基壇の亀島は亀の姿を表しています。

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亀石は夜な夜な動いたという逸話があり、亀石の中央の立石は亀が動かないように雪舟が立てたという言い伝えがあります。

手水鉢。

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雪舟作庭のお庭とは別に重森三玲さんが新しく作った東庭があります。

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お庭は院内に散在していた石のみで作られました。見たところ、無造作に石が置かれているように見えますが、よく見ると、直線に並ぶ石と、楕円に並ぶ石があります。実は直線の石が鶴島で、楕円状の石が亀島となっています。重森さんの創意工夫が感じられます。

新旧の二つの鶴亀の庭が楽しめるスポットで、混雑していることの多い東福寺の中でも落ち着いたお庭です。静かにお庭を楽しみたい時に訪れてみてはいかがでしょうか?

アクセス

〒605-0981 京都府京都市東山区本町15丁目803