甘茶の寺、建仁寺塔頭、霊源院。

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霊源院は京都最古の禅宗寺院として名高い建仁寺境内南東に位置し、応永年間(1394年~1428年)、龍山徳見和尚を勧請開山として、その弟子である一庵一麟によって創建されました。鎌倉時代末期から室町時代にかけ、漢文学・五山文学の最高峰寺院とされました。

平成28年5月21日~6月19日迄、新緑の枯山水庭園「甘露庭」が特別公開されています。
まずは、建仁寺内にあったポスターの様子。

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そして、入り口の様子。

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門をくぐります。

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甘茶の青く美しい花が咲き誇り美しいです。甘茶に囲まれニッコリ頬笑む布袋様も可愛らしいです。

アプローチの延段。

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そして、いよいよ室内からの「甘露庭」の様子。

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「甘露庭」は境内の南西に広がり、本堂から眺める事ができる枯山水庭園です。仏陀釈尊の生誕から入滅までを表現している庭です。高木の足元にはたくさんの甘茶が植えられています。
甘茶は、ユキノシタ科の落葉低木でガクアジサイの変種です。初夏から梅雨にかけて美しい花を楽しめます。

額縁越しの眺め。

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木々に囲まれた庭を眺めていると、祇園という街中に在ること忘れてしまいます。コンパクトなお庭ですが、とても落ち着くお庭です。

娑羅双樹に見立てたヒメシャラの樹。

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可愛らしい白い花が下向きに咲き始めています。

そして、無憂樹。

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小さな苗木の状態です。

続いて、庭へおります。

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クチナシの甘い香りの中、甘茶に囲まれます。
また、奥に見える単木の樹が印度菩提樹です。
「無憂樹・印度菩提樹・沙羅の樹」を仏教三聖樹といいます。

そして、石塔とクチナシ、甘茶。

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次に、茶室の様子。
二つある茶室のうち、まずは妙喜庵。

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茶室として一番小さいサイズの一畳台目の茶室です。

次に、也是軒。

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四畳半の茶席。本堂内ににじり口がある珍しい構造になっています。

茶室前のつくばい。

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にじり口は本堂にあるのですが、縁側を挟んでこちらからお庭へと繋がっています。

仏教三聖木に甘茶やクチナシ、花梨などの自給自足に役立つ庭木を植えた、禅宗寺院らしいお庭です。甘茶を楽しむ庭というのは、とても珍しいです。是非、甘茶の季節に訪れてみてはいかがでしょうか?

アクセス

〒605-0811 京都府京都市東山区小松町594