光明放つ重森三玲作庭の名庭園「波心庭」のある光明院。春の桜咲く2つの庭をご紹介します。

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光明院の沿革

光明院は、東福寺塔頭の一つで、六波羅門より南に行った所に位置しています。1391年(明徳2)金山明昶により開創されました。

2つの庭は、重森三玲による作庭で「波心庭」は東福寺本坊庭園「八相の庭」と並行して1939年に作られました。その後、門をくぐってすぐの前庭に「雲嶺庭」が1962年に設けられました。

山門から前庭「雲嶺庭」

では、まずは山門から前庭「雲嶺庭」をご紹介します。

山門は階段を登った先にあります。

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階段を登り門をくぐります。すると、正面には三尊石が見えてきます。

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ここからは前庭「雲嶺庭」になります。左へと視線を移します。

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真っ直ぐ延びる切石の延段に左手から柔らかで上品な枝垂れ桜が架かるアプローチです。

突きあたりを右へと向かいます。

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足下に咲く花を愛でながら玄関に入り次の庭へと進みます。

光明放つ三尊石「波心庭」

続いて「波心庭」をご紹介します。

「波心庭」は枯池式枯山水庭園で、寺号「光明院」にちなみ、本堂正面とその左右の三ヶ所に三尊石組を配置し、そこから放射状に放たれる光明の先に石が据えられています。

優美な曲線を描く苔は州浜を表し、その内側には白砂とし大海を表しています。その汀にいくつかの白い玉石を施します。これは、白砂の海から岸壁に打ち寄せる波が飛沫を上げている様子を描いています。

庭の背後には作庭前からサツキやツツジ類がありました。これを大刈込とすることで雲を表現しています。

また、大刈込の雲の上には、同じく重森三玲設計の茶室「蘿月庵」が作られ、大きな円形の窓が昇る月を表現しています。これにより「波心庭」のコンセプトである「雲無生嶺上 月有波心落」が完成しました。

それでは、「波心庭」の様子をみていきましょう。

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三尊石は本堂正面だけでなく、北・東・南の三ヶ所に配置されています。

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各三尊石から放たれる光明は本堂からも、書院からも、どこから見ても鑑賞者の方へ射し込んできます。

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続いて、本堂から書院へと各部屋からの眺めを見ていきます。

まずは、本堂から正面に見える三尊石の眺めです。

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次に、書院各室からの眺めです。

雪見障子と丸い下地窓越しの眺め。

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南の三尊石の眺め。

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北の三尊石の眺め。

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東の三尊石の眺め。

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北、東、南の三ヶ所に立つ三尊石はどの部屋からも其々の美しい表情を作っています。また起立する石は朝、昼、夕と時間の移り変わりと共に刻々と変化します。

庭と向き合い、時間と共に移り行く景色をただただ眺め過ごす時間は大変贅沢なひとときです。

桜の時期は、石の作る直線と苔の曲線が対峙する緊張感のある庭に華やかな彩りを加え、大変美しい景色となります。

その後この庭は新緑、ツツジ、初夏のサツキ、苔の魅力的な梅雨、紅葉と四季折々にまた違った表情を見せます。

その時々の美しい景色を様々な角度からじっくり堪能してみてはいかがでしょうか?

アクセス

〒605-0981 京都府京都市東山区本町15−809



  • バスを利用する場合
    JR京都駅から
    市バス88、208号系統 「東福寺」下車 徒歩約10分

  • 電車を利用する場合
    JR/京阪電車 東福寺下車 徒歩約10分
    京阪電車 鳥羽街道駅下車 徒歩約5分


駐車場 : 有り ※東福寺駐車場を利用
拝観料 : 志納
拝観時間 : 日の出から日没まで
電話 : 075-561-7317
公式サイト : なし