徳川家康ゆかりの圓光寺の2つの庭「奔流の庭」「十牛の庭」をご紹介します。
圓光寺の沿革は、慶長6年(1601)に江戸幕府を開いた徳川家康が国内教学の発展を図るため、下野足利学校第九代学頭・三要元佶(閑室)禅師を招き、伏見に圓光寺を建立し学校としたのが始まりです。また、孔子家語・貞観政要など多くの書籍を刊行し、これらの書物は伏見版または圓光寺版と称されました。圓光寺には、出版に使用された木活字が現存しており、日本の出版文化史上特筆すべき寺院であるといえます。その後、圓光寺には相国寺山内に移り、さらに寛文7年(1667)現在の一乗寺小谷町に移転され現在に至ります。
それでは、参道の様子から見ていきましょう。
山門の前には大きなスペースがあり木々やツツジ類などが配樹されております。
丸く綺麗に刈り込まれたサツキには可愛らしいピンクの花が咲いています。
サツキは5月下旬から6月初旬にかけて見頃となります。
そして、山門をくぐり進んでいきます。
お城のような野面積みの石垣があり、石畳みの階段を折れ曲がりながら登っていきます。この山門からのアプローチはとても荘厳な雰囲気が漂います。まさに、禅の修行の地といった感じです。
続いて、未完の石庭「奔龍庭」をご紹介します。
「奔龍庭」は、白砂を雲海に見立て、天空を自在に奔る龍を石組であらわした平成の枯山水です。龍の頭部と背中付近にそびえ立つ石柱はかつて井戸の部材として使われていたもので、端に開けられたいくつもの穴にその名残を見つけることができます。荒く切り立った石柱は龍の周囲に光る稲妻をも表現し、庭園全体に躍動感を与えています。
通常、庭園の境界を示すために配されるはずの留め石は置かれずにこの庭園はあえて未完のままとされています。庭園を見る者がその余白を埋め、それぞれの心のなかで完成させることを期待した作庭意図だろうかと云われております。
白砂の中にそびえたつ青みがかった石がとても印象的な庭園で、その傍らにはサツキやトクサなどが石を据えるかの如く一塊ごとに配樹されています。とても人工的な力強い庭園となっています。
「十牛之庭」は牛を追う牧童の様子が描かれた「十牛図」を題材にして近世初期に造られた池泉回遊式庭園です。
天井と赤い毛氈、柱を額縁として初夏は陽ざしに新緑の輝く緑が美しい庭園が視界一杯に広がります。冬の間、じっと堪え忍んだ木々が新しい葉を芽吹き、明るい色で輝くモミジに落葉樹の作り出す魅力を感じます。
近くで見てみると木々の足元には苔にビッシリと覆われた地面に十牛之石と丸く刈り込まれピンク色の花を付けたサツキがアクセントとなって配されています。
〒606-8147 京都府京都市左京区一乗寺小谷町 左京区一乗寺小谷町13
※自家用車30台分 無料
拝観時間 : 9:00a.m.~17:00p.m.
料金 : 大人500円 中高生400円 小学生300円
TEL : 075-781-8025
FAX : 075-781-8035
公式HP : http://www.enkouji.jp
圓光寺の沿革
圓光寺の沿革は、慶長6年(1601)に江戸幕府を開いた徳川家康が国内教学の発展を図るため、下野足利学校第九代学頭・三要元佶(閑室)禅師を招き、伏見に圓光寺を建立し学校としたのが始まりです。また、孔子家語・貞観政要など多くの書籍を刊行し、これらの書物は伏見版または圓光寺版と称されました。圓光寺には、出版に使用された木活字が現存しており、日本の出版文化史上特筆すべき寺院であるといえます。その後、圓光寺には相国寺山内に移り、さらに寛文7年(1667)現在の一乗寺小谷町に移転され現在に至ります。
参道からの様子
それでは、参道の様子から見ていきましょう。
山門の前には大きなスペースがあり木々やツツジ類などが配樹されております。
丸く綺麗に刈り込まれたサツキには可愛らしいピンクの花が咲いています。
サツキは5月下旬から6月初旬にかけて見頃となります。
そして、山門をくぐり進んでいきます。
お城のような野面積みの石垣があり、石畳みの階段を折れ曲がりながら登っていきます。この山門からのアプローチはとても荘厳な雰囲気が漂います。まさに、禅の修行の地といった感じです。
未完の石庭「奔龍庭」
続いて、未完の石庭「奔龍庭」をご紹介します。
「奔龍庭」は、白砂を雲海に見立て、天空を自在に奔る龍を石組であらわした平成の枯山水です。龍の頭部と背中付近にそびえ立つ石柱はかつて井戸の部材として使われていたもので、端に開けられたいくつもの穴にその名残を見つけることができます。荒く切り立った石柱は龍の周囲に光る稲妻をも表現し、庭園全体に躍動感を与えています。
通常、庭園の境界を示すために配されるはずの留め石は置かれずにこの庭園はあえて未完のままとされています。庭園を見る者がその余白を埋め、それぞれの心のなかで完成させることを期待した作庭意図だろうかと云われております。
白砂の中にそびえたつ青みがかった石がとても印象的な庭園で、その傍らにはサツキやトクサなどが石を据えるかの如く一塊ごとに配樹されています。とても人工的な力強い庭園となっています。
新緑の美しい「十牛之庭」
「十牛之庭」は牛を追う牧童の様子が描かれた「十牛図」を題材にして近世初期に造られた池泉回遊式庭園です。
十牛図に描かれた牛とは、人間が生まれながらに持っている仏心をあらわしており、牧童が禅の悟りにいたるまで懸命に探し求めていた悟りは自らのなかにあったという物語です。
庭園は、周囲の山々を取り込んだおおらかなつくりで、庭園の南側には洛北最古の泉水「栖龍池」があり、先人たちはここからの眺めを絶景として褒め称えたと云われております。
それでは、順番に庭園の様子を見て行きましょう。
まず庭園の点前に見えてくるのは、水琴窟です。
縁が広い盃型の手水鉢を用いた水琴窟です。他ではあまり例が無く、古くから「圓光寺型」として多くの人に愛されてきました。
縁が広い盃型の手水鉢を用いた水琴窟です。他ではあまり例が無く、古くから「圓光寺型」として多くの人に愛されてきました。
耳を澄まして音に意識を向けると、静寂な庭園内にかすかに清音が響きます。緑深く、水豊かな十牛之庭の清涼となっています。
続いて、ふと足元をよく見ると寝転んだおじさんがいます。
何とも言えない、のんびりとした雰囲気に癒されます。
そして、建物に上がりいよいよ十牛之庭を眺めます。
庭園は回遊式庭園となっておりますので、美しい庭園をじっくりと堪能したあと、建物を出てグルッと回ってみます。
建物の反対側にいくと洛北最古の泉水「栖龍池」があります。
そして、元いた建物が近づいてきて一周が終わろうかというところで、足元には童地蔵が。
頬杖をつき優しく微笑む可愛らしい童地蔵です。見ているととても幸せな気分になってきます。
これで、一周が終わります。
2つの庭園に水琴窟、童地蔵と沢山の見所のある圓光寺。新緑の木々にパワーを貰いに行ってはいかがでしょうか?
新緑の美しい緑が、水面に写しだされ、とても綺麗です。
更に進むと、木々の向こうに最初にいた建物が見えてきます。
そして、元いた建物が近づいてきて一周が終わろうかというところで、足元には童地蔵が。
頬杖をつき優しく微笑む可愛らしい童地蔵です。見ているととても幸せな気分になってきます。
これで、一周が終わります。
2つの庭園に水琴窟、童地蔵と沢山の見所のある圓光寺。新緑の木々にパワーを貰いに行ってはいかがでしょうか?
アクセス
〒606-8147 京都府京都市左京区一乗寺小谷町 左京区一乗寺小谷町13
- バスを利用する場合
JR「京都駅」から市バス5系統「一乗寺下り松町」下車 徒歩7分
地下鉄烏丸線「四条駅」から市バス5系統「一乗寺下り松町」下車 徒歩7分
阪急電車「河原町駅」から市バス5系統「一乗寺下り松町」下車 徒歩7分
京阪電車「三条駅」から市バス5系統「一乗寺下り松町」下車 徒歩7分
- 電車を利用する場合
叡山電鉄「一乗寺駅」下車 徒歩15分
※自家用車30台分 無料
拝観時間 : 9:00a.m.~17:00p.m.
料金 : 大人500円 中高生400円 小学生300円
TEL : 075-781-8025
FAX : 075-781-8035
公式HP : http://www.enkouji.jp
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