「床みどり」で有名な京都岩倉、実相院。春の桜の美しい二つ庭をご紹介します。

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実相院の沿革

実相院は、門跡寺院で、静基(じょうき)僧正が開山した寛喜元年(1229年)から住職を天皇家の血を引く方々が務められていた、格式の高い寺院です。

元々は北区の紫野にありました。その後、京都御所の近くに移り、更に応仁の乱の戦火を逃れるため、ここ岩倉に移ったと言われています。 

また、岩倉具視もここを借りていて住んでいたり、池の前の部屋で密談をした様子などが記された日記もたくさん残っています。
その他にも幕末の倒幕・佐幕両派と繋がりがあったと言われています。

山門から前庭

では、まずは山門のから様子をご紹介します。

厳かな石段を登った先に山門があります。

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山門の向こうには立派な桜の木があります。

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美しい桜に向かえられ庭への期待が高まります。

桜の美しの二つの庭

実相院には、二つのお庭があります。一つが、比叡の山並みを借景とした石庭「こころのお庭」です。近代庭園造りの先駆者で「植治」の名で知られる七代目小川治兵衞の直系の次期12代小川勝章氏監修の庭です。

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借景で有名な圓通寺と比べると、塀は低く抑えられており、手前の植栽もスッキリとした印象です。

枯山水のお庭ですが、モミジやサクラなどが植えられており、四季の移り変わりを感じることが出来ます。春の枝垂桜が特に美しい景色となっております。また、同じく枯山水で桜のある龍安寺石庭と比べると、コチラのお庭は奥行きがあり、どこか優しい印象です。比叡山があるのもポイントです。

もう一つは山水庭園で、奥の書院と客殿との間にあります。

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裏山の景色と溶け込むように作られており、四季折々の景色を楽しむことが出来る池泉式のお庭です。春はこの様に桜と馬酔木が庭を彩ります。

そして、手水鉢の様子です。

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更に手水鉢越しの桜の様子です。

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このあたりに、腰掛けるところが設けられており、特にこの眺めがしばし眺めていたくなる美しい景色です。

そして、うさぎです。

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とても可愛らしいうさぎです。

最後に、二つのお庭の間にはモミジが植えられおります。

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これを室内から楽しむことが、もう一つの見所です。黒光りする床に写り込む緑は、「床みどり」と云れています。残念ながら、撮影不可ですが、とても美しいので是非一度訪れてみて下さい。

アクセス

〒606ー0017 京都府京都市 左京区岩倉上蔵町121



  • バスを利用する場合
    地下鉄烏丸線 国際会館前駅から
    京都バス24号系統 「岩倉実相院」下車すぐ

  • 電車を利用する場合
    叡山電鉄鞍馬線「岩倉」下車 徒歩20分


駐車場 : 有り ※但し11月15日~12月5日前後の紅葉で混雑する時期は利用不可
拝観料 : 大人・大学生・高校生 500円 小中学生250円
拝観時間 : 9:00a.m.~17:00p.m.
電話 : 075-781-5464
公式サイト : http://www.jissoin.com