京都を代表する観光名所、龍安寺(りょうあんじ)。世界文化遺産にも登録されており、国内だけでなく、海外からも多くの観光客が訪れます。多くの拝観者の心を掴んで離さない日本を代表する枯山水の庭園の「石庭」。実は春は石庭だけでなく鏡容池の美しさも格別なのです。今回はその春の鏡容池の様子を中心にご紹介します。

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龍安寺の沿革

龍安寺(りょうあんじ)は、臨済宗妙心寺派の禅寺で、細川勝元が1450(宝徳2)年徳大寺家の山荘跡を自邸とした後、妙心寺五世の義天玄承(ぎてんげんしょう)を開山とし創建されました。その後、応仁の乱で焼失しましたが1488(長享2)年細川政元によって再興されました。

方丈前庭~通称「龍安寺石庭」~

方丈(重文)の前庭は、「龍安寺石庭」として有名です。平庭式枯山水庭園で、横に真っ直ぐに筋が引かれた白砂に、向かって左(東)から右(西)へ、5、2、3、2、3と大小15の石が島のように配してあります。また、よく見ると雨水の処理のためのために右から左へ緩やかに傾斜しています。

作庭年代や作者、意匠の意図は確かな文献が残ってないので不明です。作者は夢窓国師、相阿弥、細川政元、小太郎・□二郎、金森宗和、小堀遠州などの説があります。細川政元が室町期の1499年(明応8年)に方丈を再建したときに作られたのではないかという説が有力とされています。

それでは、まずは春の龍安寺石庭の様子です。

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石庭は菜種油を混ぜた土で作られた油土塀によって囲まれた中にあります。時の流れとともに変化し独特の風合いを醸し出します。そして、その塀の向こう側に見える桜の華やかな色と石だけの空間との対比がより石庭を象徴的なものにしています。この季節ならではの楽しみ方です。

15の石の謎

夏の龍安寺石庭の様子や15の石の謎については過去記事をご覧下さい。

龍安寺 ~石庭と15の石の謎~

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春のサクラの美しい鏡容池

鏡容池は徳大寺家によって築かれたもので、かつてはおしどりが群れ遊んだことからおりどり池とも呼ばれていました。池の周りをグルっと回遊することが出来るようになっており、池越しに龍安寺全景山々が見えます。

それでは、いよいよ春のサクラの美しい鏡容池の様子を回遊しながらご紹介します。石庭から桜のアーチをくぐりながら回遊し始めます。

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青空に白やピンクの桜の花が映えます。足元に映る影も美しいです。

そして、ふと前が開けてきます。

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ユキヤナギの美しい白い花の向こうに鏡容池があり、向こう側には桜がちらほら見えます。

さらに、先へと歩を進めます。

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青空を背景に桜や馬酔木などの花が彩ります。鏡容池に映り込む様子は格別です。

その先では桜の下からも眺めることができます。

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桜の向こうに桜。贅沢な瞬間です。

続いては石庭のある方丈のさらに裏にある朱山をはじめとする山々を背景とした眺めです。

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優美な稜線を描く山々を背景とした大変美しい眺めです。

そして、そろそろ終わりに近づいてきます。

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ユキヤナギと桜のコラボレーションです。春といえば桜とユキヤナギですよね。

最後に桜の花で終わります。

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いかがでしたでしょうか?石庭だけではない龍安寺の魅了を感じて頂けたのではないでしょうか?皆さまも春のサクラの花咲く華やかで美しい鏡容池の周りを景色を楽しみながら歩いてみてはいかがでしょうか?

龍安寺周辺の観光は、「きぬかけの路」で繋がる世界遺産金閣寺・仁和寺をめぐるコースがオススメです。

アクセス

〒616-8001 京都府京都市右京区龍安寺御陵ノ下町13



  • バスを利用する場合

    JR・近畿日本鉄道 京都駅から
    市バス 50番系統 立命館大学前下車 徒歩7分

    阪急電鉄 大宮駅から
    市バス 55番系統 立命館大学前下車 徒歩7分

    京阪電鉄 三条駅から
    市バス 59番系統 龍安寺前下車すぐ


  • 電車を利用する場合

    京福電鉄 龍安寺駅下車 徒歩7分


※駐車場は石庭拝観者に限り1時間無料です。

拝観時間 : 3月1日~11月30日  8:00a.m - 5:00p.m.
       12月1日~2月末日  8:30a.m - 4:30p.m.
拝観料 : 大人・高校生 500円  小・中学生 300円
朱印受付 : 9:00a.m - 4:00p.m.
電話番号 : 075-436-2216
公式HP : http://www.ryoanji.jp/smph/index.html