全国各地から集められた名石があり「石の寺」とも呼ばれる正法寺(しょうぼうじ)。庭石が象、獅子など動物の形に似ていることから「鳥獣の石庭」として親しまれている東山連峰を望む借景式山水庭園の「宝生苑」をご紹介します。

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正法寺の沿革

正法寺の沿革は、天平勝宝6年(754)中国から渡来して、奈良唐招提寺を創建した鑑真和上の高弟、智威大徳が隠棲したのが始りで、当初春日禅房と称しました。その後、伝教大師最澄が大原寺(おおはらじ)の名で寺を創建しました。

応仁の乱の戦火で焼失しましたが、元和元年(1615)に、恵雲律師、徴円律師により正法寺として再興され、元禄年間(1680~1703)には、徳川綱吉の母、桂昌院の帰依を受けて、徳川家代々の祈願所となりました。

また、人々からは西山のお大師さんとして古くから親しまれてきました。

通称を「石の寺」というのは、境内全体で200トンに及ぶ巨岩が全国各地から集められていることに由来します。

参道から本堂前庭

それでは、参道の様子から見ていきましょう。

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サツキの花咲く刈込と新緑のモミジのアーチが架かる美しい参道を進みます。

山門をくぐって中に入ると前庭が始ります。

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サツキの花や立派な庭石の作り出す美しい景色に主庭への期待が高まります。

大きな手水鉢があります。

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大阪商人の鴻池家伝来の「大手水鉢」で江戸中期の物です。

東山連峰を借景とした「鳥獣の石庭」

続いて、主庭である「宝生苑」をご紹介します。「宝生苑」は彼方に東山連峰を望む借景式山水庭園です。お堂の畳に座って眺めると、庭石の形が何となく象や獅子、鳥、ペンギン、兎など、15種類もの動物の形に似ているため、「鳥獣の石庭」と呼ばれています。

それでは、庭の様子を見ていきましょう。

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平安末期おける浄土思想を具現化した「浄土式庭園」の構成となっており、右手の築山に雨が降り岩清水となり、観音滝を下り大海原とする池へと満ちていきます。その大海原を舟で手前にある池の雁木へと着き、石橋を渡り、その先には、浄土へと導く高僧を表した人文字の形をした2つの巨石が迎えます。借景とする東山に昇る太陽を阿弥陀如来に山並みを釈迦の涅槃像に見ます。

2つの巨石は逆ハの字に開くことにより視覚的な広がりを見せています。

手前の山並みは東山連峰で稲荷山が少し左手に見えます。その奥の山並みは醍醐山などです。

また、石は左手より子じし、浜千鳥、ふくろう、象、ひつじ、その手前にへび、池の奥の際にりす、手前にペンギンとなっております。

さらに、左手の方も見てみます。

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左点前からみだれ髪、かえる、うさぎ、その奥にもぐら、おうむ、ふくがえる、かめ、桜の大木の右手にいぬ、しし、そして先程の子じしへと続きます。

そして、蹲の様子です。
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大きな貝が沈められており印象的です。

時間と共に移り変わる東山連峰を眺めながら、一つ一つ違った形の庭石を楽しんでみてはいかがでしたでしょうか?

アクセス

〒610-1153 京都府京都市西京区大原野南春日町1102



  • バスを利用する場合
    阪急「東向日駅」JR「向日町駅」から阪急バス65系統 終点「南春日町」下車 徒歩10分

  • 電車を利用する場合
    阪急「東向日駅」から5.9km(バスがオススメです。)

※自家用車30台分 無料

拝観時間 : 9:00a.m.~17:00p.m.
料金 : 大人300円 小人100円
TEL : 075-331-0105
FAX : 075-332-1418
公式HP : http://kyoto-shoboji.com/